この人と「食」トーク 「おいしゅうございます。」の岸朝子さん 手折りめんができるまで

そばの豆知識 ■ そば屋の店名に「庵」が多いワケ

長寿庵・一茶庵といえばそば屋。日本人にとって「庵」という字は、そば 屋の店名としてポピュラーです。でも、なぜ? 江戸初期のこと。浅草に弥往院という寺院がありました。この院内に、「道光庵」という庵があり、庵主は代々そば好き。当時当代随一のそば打ちの達人と称され、その人気は、寺院でありながら江戸名物番付の最高位にランクされたほどでした。 しかし、あまりに多くのそば目当ての来庵者が押し寄せたため、寺務の域を超えているとし、弥往院はそば打ちを禁止します。ついには「不許蕎麦」の石碑を建て、来庵者を絶ってしまったのです。現在弥往院は東京・世田谷に移築されていますが、「不許蕎麦」この石碑はその門前に残っています。道光庵のそばは禁止石碑によって消滅しました。しかし同時に、屋号に「庵」を付けたそば屋が衛星のように広がっていきます。道光庵にあやかったものですが、その「庵」が今も、そば屋の代名詞として生き続けているのです。



季刊つるつる Vol.1
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