▲ たおやかな麺。なかなかですよ。
具もたっぷりです。

▲ ビール、酎ハイは、缶です。ワンカップの日本酒もあります。


▲ 同店が寅さんの映画に登場したシーン。



▲ 店を出て、店の前から江戸川の土手を観る。うどんののぼりは、映画に登場した当時のものと似ている。


▲ ここが最初に行った日曜庵。
 
茂野麺紀行 第109回
菜花
(東京都葛飾区柴又)


2015年の茂野麺紀行の第二回は、まだ初詣で賑わう1月4日の葛飾柴又です。柴又はもちろん寅さんでお馴染みの帝釈天があり、人気のスポットです。正月以外でも休日は人出が多いのですが、もちろん正月は大変なことになっています。

私が行ったのは午後2時半頃なので、駅前は少し落ち着いてきています。しかし、参道に一歩入った途端に大渋滞です。殆ど前に進みません。仕方がないので、迂回しました。参道と並行したひとつ金町寄りの道路は殆ど人が歩いていません。楽ちんです。

実は私のお目当ての店もその通りにあります。日曜庵という割合最近出来た手打ちそばの店です。もっとも、時期的なものも、また時刻が遅めなこともあって、正直無理かなとは思ったのですが、とりあえず折角来たので寄ってみます。

その店は、ちょっと路地を入ったところあり、ひょっとすると分かり難いが故にすいているかもしれないという淡い期待がありました。外観はとてもお洒落な雰囲気です。民家を改装したような感じですね。店の前には誰も並んでいません。中を覗くと、入ってすぐのところにある椅子に2,3人が順番を待っていました。

その程度の並びであれば、少し待ってみようと思って、オモテで写真を撮ったりしていたのですが、なんと、「そばは売り切れました。」という立て看板に気づきました。仕方無いです。諦めて江戸川の土手まで散歩して、それからどこか違う店に入ろうと思いました。その時点では帝釈天もかなり混雑していて初詣もかないません。

江戸川の土手に出て、少し景色を眺めていたらいいアイディアが浮かびました。先ほどの日曜庵、確か「そばは売り切れました。」と書いてあるけれど、うどんのメニューがあって、うどんだったら食べられるかもしれない。そばが美味しい店はうどんも美味しいという私なりの想いもありまして、うどんを食べにすぐに引き返しました。実は午後3時になろうとしている時刻にも関わらず昼食がまだなので、かなり空腹だったのです。

そしてまた日曜庵の前。お店のスタッフ(おそらく女将さんだと思います)が、「すみません。うどんも売り切れてしまいました。」と申し訳なさそうに言います。残念です。その方は、外に出て、何度も頭を下げながら見送ってくれました。とても感じがいいです。是非またの機会に訪れたいです。

さて、困りました。空腹です。かと言って、参道はまだまだ人通りが多いので、飲食店もきっと並ぶでしょうか。いや絶対に混んでいるでしょう。しかし、江戸川の土手までの往復で無意識ながら、いや、かなり意識的に「うどん」と書かれたのぼりを観ました。中をちらっと覗いたら、どうやら混んで無さそうです。

ということで、前置きが長くなりました。やっとその「菜花」(なばな)という店に出会ったのです。その引き合わせは、日曜庵のお陰です。菜花は、新しいマンションの1階にあります。駄菓子屋さんの進化系のようですが、それもその筈。以前はたばこ屋さん兼、駄菓子屋さんでした。私もその以前何度か利用しています。はっきり覚えているのは、4、5年前くらい息子と一緒に柴又を歩いたときに、江戸川土手に同店で菓子を買って食べたことです。江戸川土手から一番近い店なのです。

後で分かったのにですが、同店は、「男はつらいよ」の映画の中にも登場します。1作目と、4作目です。その映っている場面の写真をマスターが見せてくれました。現在の「うどん」と書かれているのぼりの位置に往時ものぼりが掲げられていたのです。ということは、ある意味老舗ですね。

店内は4人掛けのテーブル席が2つです。即ち、8人でいっぱいの小さな店です。私の他には、ご夫婦とおぼしき2人だけです。その方々は、焼きそばとざるそばを食べていました。美味しいそうです。私は"けんちんうどん"(500円)を注文しました。安いですね。

ご夫婦で経営されているようです。けんちんうどんが出来るまで、缶ビールを頂き、ご主人と色々お話しさせて頂きました。とても気さくな方です。もちろん「寅さん」の映画の話も出ました。奥さんも明るい方です。話が弾みました。怪我の功名というわけではありませんが、先ほどの店が終わってしまった為にとてもいい店に出会ったのは儲けものです。また柴又に来たら寄りたくなってしまいます。

さて、けんちんうどんが出来ました。いい香りです。具がたっぷりと入っています。これだけ入っていて500円は激安です。スープをひと口。美味しいです。野菜の旨味が染み出ています。味付けのセンスもいいです。うどん(麺)は手打ちではないでしょうが、もちもちしたいい麺を使っています。つゆとの相性はとてもいいです。トータルバランスも良く、とても素晴らしいうどんでした。

店を出ると、まさに日が沈みかけていました。江戸川の土手に低い角度からの夕陽が当たって抒情的です。寅さんがこれから旅に出かける、そんな場面が浮かんできました。今度はいつ来れるでしょうか。下町の風情の溢れる柴又は大好きな街です。ふるさとに帰ってきたような温かい気持ちになれます。そして、大好きな店がまたひとつ出来てとても嬉しいです。

2015.1.2  Zaki



左: 菜花の外観。通りの向こうから。右が土手方向。緩い坂になっている。
以前、この茂野麺紀行で取材した「やぶ忠」さんを訪れた2009年12月にはまだ古い建物のたばこ屋さんだった。
右: 江戸川土手をのんびり歩く人々。右のほうに金町浄水場の取水塔が観える。ここは寅さんが歩いたり、土手に熱転がったりと、映画「男はつらいよ」の中で毎回必ず登場する風景。菜花は、この左下のほうになる。

左: 駅前広場の寅さんの銅像。
この撮影時は、そろそろ日没の頃でかなり人が少なくなってきている。
中: 駅前広場に面した三河屋さん。一年で一番の書入れ時。
右: 今回柴又に到着してすぐの参道。まったく身動きが出来ないほどに混雑している。
一応、これから参拝する人と、帰る人のコースを分けているものの、やはりお店もあるし、帝釈天に一番近いというのもあるので、どうしてもここが渋滞するのだ。

左: 菜花で食事をした後の帝釈天の山門前。やっと参拝の行列が収まってきた。
とは言え、境内の中には50人くらいの行列が出来ている。
中: おばあちゃんのつくる田楽。美味しそうだ。
右: 午後4時半頃の参道。気温も低くなってきたし、明日の1月5日から仕事始めの人が多いのだろう。あんなにいた参拝客が、さーっと少なくなってしまった。でもゆっくり歩けるので私は嬉しい。


そば・うどん・焼きそば
菜花
東京都葛飾区柴又7丁目

営業時間
調査中

けんちんうどん 500円
けんちんそば 500円
かき揚げうどん 500円
かき揚げそば 500円
わかめうどん / そば 400円
ざるうどん / そば 350円
生たまご 50円
カレーライス 500円
焼きそば 350円
各 大盛り + 100円
各 おにぎり付き + 100円
各コーヒー付き + 150円


上の地図をクリックすると「Yahoo!」の詳細地図のウィンドウが開きます。


STAFF---撮影:Zaki  WEB制作:柴崎隆@BAY DREAM FACTORY



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茂野麺紀行の情報(例えば価格など)は旅行者(記者)が現地を訪れた時点のものです。
また、味などの感想についてはあくまでも旅行者の主観によるものです。
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