茂野「麺紀行」 第38回 山形県米沢市 米沢ラーメン「まつかわや」

雨が降ったりやんだりする天候にも関わらず多くの観光客で賑わう上杉神社。

米沢上杉藩の藩祖である上杉謙信公の像。境内には中興の祖である第9代藩主の上杉鷹山公の像もある。(このページの下のほうに写真有り。)
米沢は周囲の険しい山で囲まれた狭い盆地である。日本有数の豪雪地域でもある。そのほぼ中心部にかつての米沢城址、現在の上杉神社があって、その周辺が市街地である。現在約9万人の住む。あまり高い建物は無く、城下町の落着いた雰囲気だ。

5月の終わりの日にNHKの大河ドラマ「天地人」でお馴染みの米沢を訪れた。「天地人」に限らず、小説やドラマ、映画などの上杉モノは過去いくつもあって、その度に越後や会津、米沢も脚光を浴びるのだが、「天地人」は上杉謙信を主人公にしているのではなく、上杉景勝の時代、越後から米沢に移封された展開になるので、ことさら米沢がクローズアップされている。それまで米沢というと景勝の生きた時代の200年後、質素倹約で財政を立て直した上杉鷹山で有名だった。直江兼続を知っている人は少なかったのではないだろうか。

「天地人」人気は想像以上に凄まじいものだった。午前中に到着したのにも関わらず上杉神社の駐車場は満杯で、隣接する臨時駐車場も殆ど空きが無くなっていた。観光バスを利用した団体客も多かった。ナンバープレートを見ると東京、名古屋なども混じっていた。ETCの休日割引が米沢観光に追い風になっているのは間違いない。この日は雨が降ったりやんだりする天候だった。晴れていたら駐車場にたどり着くにも一苦労だったに違いない。

先ずは上杉神社にお参り。境内はかつての米沢城の本丸跡である。神社の祭神は上杉謙信公だ。「昆」の旗が目印。本殿は意外に質素な建物で驚いた。境内の中には直江兼続の「愛」の前立ての鎧兜が展示されている宝物殿もある。「伝国の杜」(上杉博物館)という大きくて立派な建物があり、そこで「天地人博」(特別展覧会)を開催していた。開催は来年の2月頃までとか。ちょうど昼時だったので、「天地人博」への入場は午後に回して、米沢に来たもうひとつの目的である米沢ラーメンを食べにゆくことにした。

実は、米沢ラーメンを下調べしないで現地にやってきた。きっと市街のどこでにもあるだろうという安易な気持ちだった。その予想は当っていた。まず、上杉神社の駐車場に隣接した大きな土産物屋の並ぶ建物にもあったし、駅に向かう道筋にもいくつかの店があった。その駅方向への道で、歩いてゆけるおそらく一番近い店「まつかわや」に入ることにした。

後で調べたら、米沢市内には100軒を越えるラーメン店があるという。

まつかわやの外観。赤い看板が目立つ。
米沢ラーメン。大きな3枚のチャーシューが特徴。麺は手もみ縮れ。
手もみ縮れ。見た目は喜多方ラーメンの麺によく似ている。

まつかわやの入り口には人気タレントの写真が掲げられていた。かつて「食」をリポートするテレビ番組の取材があったらしい。期待が高まる。店内はテーブル席のみ。三十人以上が座れると見た。時刻は午後1時近く。正午頃から雨が降り始めていたので、客足が遠のいたのか、ガラガラだった。ところが、我々(同行者有り)が入ったを機に、急に客が入り始め、あっという間に満席になってしまった。

メニューは豊富。やや迷いながらもご当地ラーメンである米沢ラーメンにした。同行者は有名な山形の冷やしラーメン(メニューの表記は夏限定の冷たいラーメンだった)を注文する。米沢ラーメンは550円という安さ。大盛りで650円は有難い。冷たいラーメンは700円だ。本来ならせっかく来たのだから米沢牛を使った焼肉ラーメン(1,350円)も味わってみたいが、財布と相談した結果、米沢ラーメンになった次第。

約10分ほど待って運ばれてきた。いきなり満席になったのを見て、慌てて注文したので、私が注文した品が一番最初に出てきたのだ。軽い優越感を感じる。ほかのお客さんはそれから更に10分を待つことになる。米沢ラーメンは、見た目は醤油のスープが澄んだ昔風の中華そばという感じ。チャーシューは大降りのが3枚入っていた。まずはスープをすくってみた。物凄くあっさりしている。薄味だ。やや物足りなさも感じる。麺は細めの縮れ麺。つるつるしているが、コシはあまり感じられなかった。細い麺はあっという間にのびてしまうからだろうか。

きっと、一度にたくさんのお客さんが入ったために茹で加減を間違えたのかもしれない。それが残念。後日、ネット等で調べたら、本来はしこしこした麺らしい。スープについては好みの問題だけど、もう少し濃いほうが私としては嬉しい。その後、同行者の冷たいラーメンを味見させてもらったら、その上品なスープが生きている。ブイヨン系の薄味がうまい。暑い夏に食べたら更に美味しいのではないか。麺もちゃんとコシがある。

天地人の放映はちょうど半分くらい終わった段階。後半は米沢に舞台が移るので、どんどん米沢の人気が高まってくると予想される。米沢に行かれる方はなるべく早めの時期に行かれたほうがよいかもしれない。そして、是非その冷たいラーメンを食べられることをお薦めしたい。もちろん、米沢牛も。そのほか甘酸っぱさが特徴の舘山りんごや、米沢鯉のうま煮も名高い。

2009/6/25 Zaki
(現地を訪れたのは、2009年5月31日です。)



左: 上杉鷹山の像。上杉神社の入口にある。以前、米沢というとこの人しか浮かばなかったが・・・・。
中: 意外に質素でこじんまりしている上杉神社の本殿。質素倹約を励行していた藩の性格が表れている。
右: 毘沙門の「昆」の文字。昔も今も謙信の人気は高い。


左:上杉神社の堀。もちろんかつては米沢城の本丸の堀である。奥に朱塗りの橋が見える。
中:天地人博のパンフ。「かねたん」がマスコットキャラ。
右:上杉伯爵邸。明治の建築だったが、大正時代に大火で消失し、その後再建された。


米沢ラーメン 「まつかわや」
山形県米沢市門東町1-5-30
電話 :0238-22-5025
営業時間 11:00〜17:00


米沢ラーメン
 (中華そば)
550円
チャーシューメン 800円
塩ラーメン 700円
冷たいラーメン 700円
冷やし中華 800円
米沢牛 焼肉ラーメン 1350円
もつ煮ラーメン 1100円



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茂野麺紀行の情報(例えば価格など)は旅行者(記者)が現地を訪れた時点のものです。
また、味などの感想についてはあくまでも旅行者の主観によるものです。


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