茂野「麺紀行」 第27回 「條辺」(ふじみ野市)の讃岐うどん


長島茂雄元巨人軍監督から贈られた手書きの文字をデザインにした暖簾。
東武東上線の上福岡の駅の近くに、話題の店、讃岐うどんの「條辺」(じょうべ)がある。本格的な手打ちの讃岐うどんが食べられる店だ。店主は、元巨人軍のピッチャー、あの條辺のお店だ。今年の4月にオープンして以来、大変な人気で、いつもほぼ満員だという。私が店に入ったのは1時半頃で、ピークをわざと少し外してみたが、それでも8割くらいのお客さんで埋まっていた。

條辺は、いいピッチャーだった。187pという体格にも恵まれ、マックス150kmの球威を誇った。1、2年目はそこそこの成績を残した。3年目、疲れからか、徐々にいい結果が残せなく、故障し、残念ながら戦力外通告を受け、24歳という若さで野球界を去らなくてはならなかった。

野球こそ人生と考えていた彼は、失意のどん底に。しかし、同郷の先輩である水野の薦めもあって、うどん屋になる決意をし、讃岐うどんの本場、香川県で修行をした。昨年放送された「戦力外通告」というTBSテレビの番組の中で、手取りは16万円ということを言っていた。その年に入籍した奥さんとの二人三脚で、厳しい修行を終え、そして今年の春、念願叶って上福岡にうどん屋をオープンさせたのである。

暖簾の字は長島茂雄氏(元巨人軍監督)の直筆。もちろん脳梗塞を患った後。右手が殆ど使えないので、左手で書いたらしい。字に條辺を慮る真心のようなものが潜んでいるような気がする。暖簾をくぐると、彼はちょうどうどんを一所懸命打っていた。背中をこちらに向けて、作業している。しかし、お客さんが入ると同時に「いらっしゃいませ!」と叫ぶ。不思議だったが、ステンレスが鏡のようになっているからだ。



次に彼は、うどんを茹で始める。大変な作業だ。汗びっしょりかいている。うどんを打つのと、茹でるのは彼の仕事。それを丼に入れ、つゆを入れ、お客さんにお出しするのは3人の若い女性の仕事だった。即ち、彼が次々にうどんを作らないと無くなってしまうのだ。一日何回打つのだろうか。一回でも大変なのに、何回もとなると相当重労働だ。

セルフサービスになっていて、お客がトレイを持ってカウンタに並び、好きな商品名を告げ、女性スタッフに盛ってもらう。天ぷらは自分で取る。私の前には4人並んでいた。茹で上がるまで6、7分待った。私はインゲンと、ちくわの天ぷらを頂いた。注文は、かけうどんの2玉。しっかり打ってるから、コシもあるし、そして、あっさりとした、しかし、出汁の効いたつゆもいい。殆ど無色に近い透き通るつゆだ。香川に行って、本場の讃岐うどんを食べたことが無いので、偉そうなことは言えないが、少なくとも今まで食べた讃岐うどんの中では一番旨い。一所懸命作って、それで「かけうどん」が380円。2玉で430円。安い!!

正直、元野球選手で、ちょっと有名人だから、たいしたことなくても、ちやほやされているんだろうと思ってたけど、大間違い。間違いなく本物だ。きっと、スポーツ選手だから、力があるから、強いコシが出来るのかもしれない。それに真心がこもった味がする。 そこそこ現役でいい結果を出し、引退しても資金にゆとりがある元スポーツ選手の実業家や、飲食店の経営者は多い。しかし、自ら汗まみれになって、うどんを打つ野球選手は、過去にいただろうか。

極太のうどん2玉をいとも簡単に食べ終わり、そして、つゆも残さず頂いてから、彼の写真を撮らせてもらった。とても丁寧に対応してくれた。スポーツマンらしく爽やかで、愛想も凄くいい。「おいしかったよ。」と言ったら、大きな声で、「有難うございます!」と返してくれた。頑張ってほしい。

2008/7/4 Zaki
(出典:ベイタウン旅行倶楽部「讃岐うどん・條辺」


「條辺」(讃岐うどん)
営業時間 7:00〜15:00
定休日 矢曜日
*火曜日が祝日の場合は営業、その翌日が休業。


〒356-0004
埼玉県ふじみ野市上福岡1-7-9
電話  049-269-2453




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